なかなか反応も返ってこないねんね期。「“遊ぶ”といってもこれでいいの?」と思う保護者は多いのではないでしょうか。
今回は北海道旭川市豊岡にある小規模保育園「ふたばの庭」の保育士がねんね期の遊びを紹介していきます。
0歳は成長が早く、成長段階に合わせた遊び方がとても大切です。実践しやすいように、月齢ごとに遊びを紹介しているので、ぜひ参考にしていただければ幸いです。
月齢が低いときは反応が返ってこないことも多いですが、ママパパが楽しむつもりで遊びを生活に取り入れてくださいね。
目次
ねんね期遊びのねらい
ねんね期の遊びのねらいは、赤ちゃんが健やかに成長し、安心して世界を探検するための基盤を築くことにあります。
聴覚と視覚の発達を刺激する
音が出るおもちゃや鮮やかな色のおもちゃを用意することがポイント。
ねんね期の赤ちゃんは、まだ視力は弱く、輪郭や色はぼんやりしています。
目の前の20㎝〜30㎝くらいしか見えないため、はっきりした色や音がするおもちゃを使用し、赤ちゃんから20㎝〜30㎝までおもちゃを近づけてください。
物を目で追う遊びは、視覚と聴覚を鍛えるのに効果的です。
スキンシップを大切にする
赤ちゃんははじめに、周りにいる人に興味をもちます。
ママパパが話しかけたり、体に触れたりすることはとても大切で、脳への刺激になります。赤ちゃんとのスキンシップは、愛情を伝えるのはもちろん、赤ちゃんの成長や発達にも大きな影響を与えてくれます。
原始反射を遊びに取り入れよう
原始反射とは、赤ちゃんに生まれつき備わっている反射動作のこと。
- 赤ちゃんの手に指で触れたとき、指をぎゅっと握ること。
- 赤ちゃんの唇に何か触れると、吸いついたり、吸い続けたりすること
- 大きな音に反応し、両手を広げて抱きつくような動きをすること。
などなどたくさんありますが、成長にともない消失するようになっています。特有の反射を使って、手でママパパの指をしっかり握ることも立派なふれあい遊びになりますよ。
生後0ヶ月、生後1ヶ月の遊び
生後3、4ヶ月ころまでは目で見て人の判別ができないため、たくさん声をかけてあげることでママパパの存在を認識してくれます。
遊びを通じて、たくさん声をかけてあげてください。
この時の遊びは、「わらべうた」や「ふれあい遊び」など聴覚や触覚に働きかける遊びがおすすめ!
指のにぎにぎ遊び
ふれたものを握る原始反射を利用し、赤ちゃんの手の近くに指を差し出して握ってもらう遊びです。そのまま、ゆっくり腕を上に上げたり、下におろしたり、手を優しくにぎって、少しだけ持ち上げたりすることで、頭を持ち上げる力を鍛えることができます。
あたま かた ひざ ポン♪
「あたま かた ひざ ポン」の歌を歌いながら、赤ちゃんの頭、肩、膝に優しく触れてみましょう!赤ちゃんは歌のリズムに合わせて身体でママの手を感じ、安心感を得ます。
また、赤ちゃんの視界に入るように手を動かしてみてください。手や指をゆっくりと動かすことで、赤ちゃんに目で追わせることができ、視覚を刺激できます。
布ひらひらで、風を感じて
ハンカチなど、薄い布をひらひらさせて、風を送ったり、布に触れたりして楽しむ遊びです。「かぜだよ〜。ひらひら~。」など声をかけながら遊んでください。
赤ちゃんの顔に、かかりすぎないように気を付けてくださいね。柔らかくて触り心地のよい布を選ぶのがポイントです。
ママパパの声とともに感じるそよ風は、とても心地よい感覚になるでしょう。
- ママの体調を考える
出産後は休息が大切です。産後2週間は安静が必要で、無理は禁物です。できる範囲で遊びを取り入れてくださいね。 - 赤ちゃんの安全を確保する
何でも口に入れてしまう傾向があるので、赤ちゃんの周りには何も置かないように注意してください - 頭の扱いに注意する
頭蓋骨がまだきちんと形成されておらず、強い刺激が加わると心配です。やさしく触れたり、強く引いたりせず、やさしくゆっくりを心掛けてください。
生後2ヶ月、生後3ヶ月の遊び
赤ちゃんが生後2ヶ月頃になると、視覚の発達が進み、動くものを目で追いかける「追視」ができる子もいます。この大切な時期には、赤ちゃんの成長に合わせて楽しい遊びを提供しましょう。生後2ヶ月から3ヶ月の赤ちゃんと楽しく視覚を刺激できる遊びを、3つ紹介しますので、一緒に楽しんでくださいね。
音のなるおもちゃで左右に動かす「こっちだよ~!」遊び
赤ちゃんが興味を持つ音のなるおもちゃを使って、視覚と聴覚を刺激する遊びです。おもちゃをゆっくりと左右に動かしながら、「こっちだよ~!」などと声をかけましょう。
赤ちゃんは音や動きに反応し、視線をおもちゃの方に向けてくれるでしょうか?この遊びは、赤ちゃんの視覚と聴覚の発達を促すだけでなく、ママパパと楽しくコミュニケーションをとることができます。
- おもちゃは赤ちゃんの顔から20㎝~30㎝くらいの距離で動かす
- 色鮮やかな色を選ぶ
癒しタイム!ゆらゆらモビール
モビールは赤ちゃんの視覚発達を促す素敵なおもちゃです。モビールを赤ちゃんの目につく場所に取り付けて、風や指で優しく動かしてみてください。風に揺れるモビールは、赤ちゃんの興味を引き、目で追いかけることで視覚能力を鍛えます。モビールを手作りするのもおすすめです。赤ちゃんが見やすい、赤や黄色など明るい色を選ぶと良いですよ!
赤ちゃんとゆらゆらモビールをみることは、ママパパの癒しの時間になることでしょう。
- たまに、位置を変えてあげて!反対側にすると顔を動かし追視します。
- 赤や黄色の見やすい色、人や動物び顔がついているとより注目してくれます。
見つめあい、クーイングまねっこ遊び
赤ちゃんを優しく縦抱きし、赤ちゃんから20㎝から30㎝の距離まで近づきます。
個人差はありますが、生後1〜2ヵ月頃になると、赤ちゃんが「クーイング」という「あー」「うー」「くー」のような言葉を発するように。赤ちゃんの発したクーイングをまねっこすることで、「返してくれた!」と赤ちゃんが喜びを感じます。ふたりの心が通じ合う、ほのぼのとしたひとときをお楽しみください!
- 真正面になるように、横抱きではなく、縦抱きで!
- じーと見つめあって、たまに「にこ」とするのもおすすめ!
- 細かい部品のあるおもちゃは避ける
誤飲を防ぐため、小さな部品のあるおもちゃは使わないようにしてくださいね。 - 手足を強く引っ張らない
関節が柔らかいため、脱臼がしやすいです。手足を強く引っ張らないように気を付けてください。 - 揺さぶりすぎないようにする
頭が激しく前後に揺れることで「揺さぶられっ子症候群」という頭部外傷が起きる危険性があるので注意してください - 柔らかくて軽いおもちゃを選ぶ
顔や体に当たっても、怪我につながらないよう、おもちゃは布製や軽くて柔らかいものを用意すると安心です。
生後4ヶ月、生後5ヶ月の遊び
生後4ヶ月、生後5ヶ月になると赤ちゃんの世界はどんどん広がります!個人差はありますが、首もすわり、寝返りもできるようになり、ますます活発に動き回る姿が見られるようになります。一緒に寝転んでいろんな姿勢で遊んでみましょう!
また、周りの人や動くものに興味を示すようにもなります。声を出して笑う姿もみられるようになり、反応が見えやすいのでママパパには嬉しい時期が到来!笑顔のツボを見つけたら、たくさん遊んであげましょう!首がすわると縦抱きやうつ伏せの姿勢が可能になり、遊びの幅もぐんと広がります。
赤ちゃんの成長を感じながら、親子で楽しい時間を過ごしてください。今回は、うつ伏せ遊び3選!をご紹介!背中や上半身の筋肉を鍛えていきましょう!
飛行機ぶーん
赤ちゃんが寝返りをするころになると、うつ伏せにするとお腹を軸にして両手や両足、そして顔を上げ、まるで飛行機のようなポーズをとります。背筋の強化にも役立ちます。
うつ伏せで布絵本
赤ちゃんと一緒にうつ伏せになり、布絵本を開いたり触ったりしながら、感触やしかけを一緒に楽しんでください。ゆっくりとほっこりしたリラックスタイムを!
あしかさんポーズ遊び
うつ伏せで両手をついて上体を起こし、あしかのようなポーズをとる遊び。
ママパパも一緒にポーズをとって声をかけてあげて。始めは胸の下に小さいクッションを置いてあげると安定感がありますよ。上半身の筋力発達を促す効果があり、ずりばいへのステップに繋がります。
- 転落に注意
赤ちゃんが寝返りを覚えると、転落の危険性が高まります。遊んでいる最中に寝返りをしても、赤ちゃんが転落しないような低い場所で遊んでください。 - 誤飲に警戒
生後5ヶ月の赤ちゃんは何でも口に入れることがあります。おもちゃについていたボタンなどが取れて、大人が気づかないうちに口に入れてしまうことも。小さなパーツのついているおもちゃにも気を付けてくださいね。そして、赤ちゃんの周りには物を置かないようにしましょう。
まとめ
赤ちゃんとのねんね期の遊びは、ちょっとした触れ合いから始まりますが、0歳の赤ちゃんは1日1日で成長を感じられる楽しい時期です。
発達に合わせた色々な刺激を与えてあげることが大切で、赤ちゃんの興味や反応を見ながら、楽しく遊びながら、成長をサポートしていってあげてくださいね。
今しかできない遊びを通じて、ママパパと赤ちゃんの絆がますます深まる素敵な時間を過ごしてください!
「ふたばの庭」は北海道旭川市豊岡にある小規模保育園です。私たちの強みは、第2の家のような感覚で子どもたちに合わせた遊びから、成長をサポートすることです。自分たちで作り上げる園庭は「ふたばの庭」の自慢ポイント!
保育園見学も行っているので、お気軽にお問合せくださいね!
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対象は、幼稚園に入園していないお子様で、年齢制限はありません。
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