2歳のお子さんと一緒に積み木遊びをしたいと考えている保護者の方もいるかもしれません。一般的に2歳児が積み木遊びをする場合、どの程度の遊びができるのか気になりますよね。
そこで今回は、北海道旭川市豊岡にある小規模保育園「ふたばの庭」の保育士が、2歳のお子さんにおすすめの積み木の選び方や遊び方を解説します。また、お子さんが積み木遊びをすることで育まれる力も一緒に確認しておきましょう。
目次
子どもが積み木遊びをすることで育まれる力
ここでは、積み木遊びをすることで育まれる力について解説します。
目と手の協調性
積み木は、手で積み木を持ち、目でその位置を確認しながら積み重ねていく動作が必要となる遊びです。これは、目と手の協調性を鍛えるためのよい方法といえるでしょう。
また、積み木を正確に積むためには、指先の細かな動作が必要であり、これにより微細運動能力が発達していくことが期待できるのが特徴。特に、手先の器用さや握力、指の力を使うことで、書く力や道具を扱う力にも繋がっていくようです。
創造力・想像力
積み木は遊ぶときに決まった形やルールが設けられているわけではありません。そのため、子どもが自由に積み木を使って形を作り、独自の作品を創造することができます。これにより、子どもは創造力や想像力を豊かに発展させられることが期待されています
たとえば、家や車、動物など、さまざまなものを自分で考えて作ることで、発想力が刺激されるため、自由な思考を楽しめるようになるようです。
空間認識能力
積み木を積み重ねたり並べたりする際、子どもは積み木がどのように配置されるか、安定して立つかを考えながら行っています。これにより、物体の形状や位置関係を理解する空間認識能力が自然と育まれていくことが期待できるのだとか。
積み上げたり、横に並べたりすることで、子どもはバランスや高さ、幅などの感覚を学んでいくため、無意識に空間的な把握能力を発達させているようです。
問題解決能力
積み木を高く積みすぎてしまうと、途中で崩れてしまうこともあるかもしれません。このような問題に直面すると、子どもは「どうすれば崩れずに積み重ねられるか?」と考えるようになるといわれています。
こうした体験をすることで、次第に問題解決能力が育まれていくようです。積み木が倒れたときに、どうすれば安定させられるかを試行錯誤することで、論理的に考える力や忍耐力も養われていくことが期待できます。
集中力・忍耐力
積み木を積み上げるには、慎重に手を動かし、バランスを保つ必要があります。特に高く積み重ねる際には、注意深く集中して取り組むことが求められることも少なくありません。
この過程で、子どもは自然と集中力や忍耐力を身につけていくようです。仮に途中で崩れてしまった場合でも、再度挑戦することで我慢強さが育まれていくことが期待されています。
社会性・コミュニケーション能力
ほかの子どもや大人と一緒に積み木遊びをすると、自然と社会性やコミュニケーション能力が育まれます。
たとえば、友達と積み木で遊ぶとき、順番を守って交代で積んだり、どの形をどう使うかについて意見を言い合ったりするでしょう。この過程で、ほかの人の意見に耳を傾けたり、自分の思いを相手に伝えたりと、協調性や言葉を使った意思疎通の大切さを学ぶといわれています。
論理的思考・計画力
積み木遊びは、2歳児が論理的思考と計画力を養うよい機会です。積み木を重ねて建物や形を作り上げる際、どのように積めば安定するかを試しながら、物理的なバランスや因果関係を考える力が育まれていきます。
たとえば、下に大きなブロックを置くと崩れにくいといった、因果関係の理解が自然と深まっていくようです。また、最初にどういう形を作りたいのかイメージし、それに向かってどの積み木を使うか、どの順番で積むかを考えることで、計画力も養われていきます。
2歳児におすすめの積み木の選び方
2歳のお子さんと遊ぶ積み木は、何を基準にして選ぶとよいのでしょうか。ここでは、2歳児向けの積み木の選び方を紹介します。
積み木の大きさで選ぶ
2歳児が積み木遊びをするのであれば、比較的大きめの積み木が適しているでしょう。小さな積み木だと誤って飲み込んでしまうリスクがあるため、子どもの手にしっかり収まる程度の大きさで、飲み込みにくい大きさのものが安心です。
また、大きな積み木のほうが握りやすく、積んだり並べたりする動作も簡単にできるため、達成感を味わいやすくなる可能性があります。2歳児は手先が器用になり始める頃でもあるので、ある程度の大きさと重量のある積み木を扱うことで手指の力や動きを練習しやすくなるでしょう。
積み木の色で選ぶ
カラフルな積み木は、2歳児にとって非常に魅力的で、遊びへの興味を引き出しやすくなる可能性があります。色は視覚的な刺激として、脳に働きかけて集中力を促すことが期待できるからです。
また、積み木を色ごとに分ける遊びを通じて、色の名前や違いを自然と覚えていくことができるので、早期の色彩認識力を養う助けにもなるでしょう。カラフルな積み木は、形や高さを変えた組み合わせだけでなく、色のバリエーションを生かして想像力豊かに表現することもでき、創造的な遊びにつながります。
無塗装の積み木を選ぶ
2歳児向けには、無塗装の積み木を選ぶこともおすすめです。2歳児は好奇心旺盛で、遊びながら積み木を口に入れてしまうことがよくあります。無塗装の積み木であれば、塗料が剥がれて飲み込んでしまうリスクがないので、より安全に遊ぶことができるでしょう。
また、木そのものの自然な手触りや香りを感じることは、五感を通じた刺激となり、自然素材への親しみを育む体験にもなる可能性があります。木のぬくもりを直接感じることで、子どもが心地よく遊びに集中できる環境が整うことが期待できるでしょう。
角が丸い積み木を選ぶ
2歳児は動きが活発で、物を扱う際に強くぶつけたり、倒したりすることも多いです。このようなことから、角が丸く滑らかに加工されている積み木は、安全面を考えると2歳児におすすめの積み木といえるでしょう。
角が尖っていると、子どもが手や顔にぶつけたときに怪我をするリスクが高まるため、柔らかなカーブがついた積み木を選ぶと安心です。さらに、丸い角は柔らかい印象を与え、子どもが安心して触れられるため、安心して長く遊べる環境を作りやすくなるでしょう。
2歳児と一緒に親子で楽しめる積み木の遊び方
積み木遊びの効果や年齢に適した選び方がわかったところで、ここでは2歳児と一緒に親子で楽しめる積み木の遊び方を紹介します。
積み木を高く積んでいく
積み木をできるだけ高く積んでみる遊びは、子どもの集中力やバランス感覚を育むのに役立つことが期待できます。親子で交互に積みながら、「次はどこに積む?」など声をかけ合うことで、親と子のコミュニケーションも深まるでしょう。
また、積み上げた積み木が崩れたときは「もう一回やってみよう!」と励ますことで、失敗を恐れず挑戦する楽しさを伝えることができますよ。
積み木を色や形で分類する
カラフルな積み木や、形が異なる積み木を使って「色ごと」「形ごと」に分ける遊びを一緒に楽しむと、自然と色や形の違いに気づき、認識力が育つことが期待できます。
たとえば、「赤い積み木を集めよう」「四角い積み木はどこかな?」と声をかけて分類を手伝うことで、楽しく遊びながら色や形を学ぶことができるでしょう。
積み木の数を数えてみる
積み木を使って簡単に「1、2、3…」と数えながら遊ぶことで、数の概念を楽しく学ぶことができます。
たとえば、「一緒に積み木を3つ並べてみよう」「次は4つだよ」といった声かけで数に親しみを持たせてみましょう。遊びの中で繰り返し数えることで、自然に数の感覚が身についていくでしょう。
親子で積み木の建物を作ってみる
親子で「おうち」や「タワー」など簡単な建物を一緒に作ると、積み木遊びの幅が広がるでしょう。まず親が簡単な形を作り、そこに子どもが積み木を足していく形にすると、難易度が適度に調整できて子どもが達成感を感じやすくなる可能性があります。
「次は何を作りたい?」と聞いて、子どもの発想を尊重しながら一緒に形作っていくことで、創造力や想像力が育まれていくでしょう。
積み木倒しゲームに挑戦する
少し離れた場所に積み木のタワーを作り、柔らかいボールや別の積み木を投げて倒す「積み木倒し」ゲームに挑戦してみるのもいいかもしれません。
倒れたときの音や迫力を親と一緒に楽しみ、何度も繰り返すことで遊びの達成感も感じられる可能性があります。また、倒すことで自然と積み直しの作業を行うことになるため、繰り返し集中する力も育まれていくでしょう。
まとめ
今回は、積み木遊びをすることで育まれる力を紹介しました。積み木遊びは、お子さんの目と手の協調性や空間認識能力、問題解決能力など、さまざまな力を育む効果を期待できます。
どれもお子さんの成長を促す大切な力ばかりなので、ぜひ2歳のお子さんと一緒に積み木遊びにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
また、遊びに使う積み木はお子さんの年齢に適したものを選んであげることも大切です。2歳の子に合う大きさや色、形などを理解したうえで購入するようにしましょう。
「ふたばの庭」は、北海道旭川市豊岡にある小規模保育園です。私たちの強みは、第2の家のような感覚で子どもたちに安心感を提供できる環境や関わりがあることです。
発達に合わせた遊びこめるこだわりの園庭が自慢です。保育園見学も受け付けているので、ぜひお気軽にお問い合わせくださいね。
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