子どもの知能を発達させるための遊びである知育遊びを、お子さんが1歳のうちから始めたいと考えている保護者の方もいるかもしれません。そもそも1歳児が知育遊びをすると、一体どのような効果を得られるのでしょうか。
今回は、北海道旭川市豊岡にある小規模保育園「ふたばの庭」の保育士が、1歳児が知育遊びをすることで得られる効果やおすすめの遊び方などを詳しくご紹介します。
目次
1歳児にとって知育遊びは必要?
1歳児における知育は、遊びを通じて子どもが周囲の世界を探求し、楽しみながら成長するためのサポートをすることです。
とはいえ、知育といっても特別な教材を使ったり、学習のための時間を設けたりする必要はありません。基本的には、日常生活の中で子どもの好奇心や発達に合った経験を提供することが大切です。
1歳児が知育遊びで得られる効果
ここでは、1歳児が知育遊びをすることで得られる効果をチェックしておきましょう。
感覚(五感)の発達が促される
1歳児の知育遊びでは、視覚・聴覚・触覚などの五感が豊かに刺激されます。たとえば、色とりどりの積み木や絵本を使った遊びでは視覚が鍛えられ、楽器や音の出るおもちゃでは聴覚が刺激されていくでしょう。
また、砂や粘土で遊ぶことで、触覚を通じて素材の違いを感じる経験ができます。五感を通じて多様な刺激を受けることで、子どもの世界への理解が深まっていくでしょう。
手指の器用さが育まれる
積み木やリングを掴む遊び、ボールを箱に入れる遊びなどを通じて、子どもの手指が発達することが期待できます。
このような遊びは手と目の連携を促し、手指の巧緻性(細かい動きを行う力)を養ってくれるのだとか。これらのスキルは、食事や着替えなど日常生活の動作を身につける基盤となるでしょう。
言葉の発達をサポートする
絵本の読み聞かせや、親子での簡単なやりとりは、言語能力の発達を促してくれる可能性があります。
親が絵本を指さしながら「これはワンワンだね」などと話しかけることで、子どもは言葉と物との関連性を理解し始めるでしょう。また、言葉を聞く機会が増えるほど、語彙力やコミュニケーション力が自然に育まれていきます。
問題解決能力が育まれる
たとえば、ボールを転がして追いかける遊びや、パズルのようなおもちゃで「入れる」「出す」などの動作を繰り返す遊びは、子どもの問題解決能力を養ってくれる可能性があります。
どうすれば目的を達成できるかを考えるプロセスが、好奇心を刺激し、試行錯誤する力を育くんでくれるでしょう。
1歳児におすすめの知育遊び7選
1歳児が知育遊びをすることで得られる効果がわかったところで、おすすめの知育遊びをご紹介します。比較的取り入れやすいものばかりなので、ぜひ1歳のお子さんと一緒にチャレンジしてみてくださいね。
絵本の読み聞かせをする
1歳児に絵本を読み聞かせることは、言葉の発達や集中力の向上に大きく役立つでしょう。お子さんが興味を持ちそうなカラフルな絵本を選び、動物や乗り物の名前を教えることで、言葉の意味を徐々に理解するようになります。
さらに、絵本の中で「ワンワンだね」「バスがブーブーって動いているよ」と説明を加えると、言葉と物の関連性を学ぶ機会にもなるでしょう。読み聞かせは、親子のスキンシップとしても効果的で、感情面の安定にもつながる可能性があります。
積み木遊びをする
1歳児向けの大きな積み木を使った遊びは、手指の発達とともに、物を組み合わせる創造力を育んでくれるでしょう。最初は積むよりも崩すことを好むかもしれませんが、徐々に自分で積む楽しさを覚えるようになるはずです。
この過程で、手と目の協調性や空間認識力が高まり、成功体験が自信を育みます。親子で一緒に「何個積めるかな?」と声をかけながら遊ぶと、より楽しく学べるでしょう。
ボールを転がして追いかける
柔らかくて大きめのボールを使い、転がして子どもに追いかけてもらう遊びは、全身の運動能力の向上に非常に役立つでしょう。ボールを目で追い、手や足を動かして捕まえようとすることで、バランス感覚や瞬発力も養われていくことが期待できます。
また、ボールが転がる方向を理解することで、因果関係を学ぶきっかけにもなるでしょう。遊ぶときに「捕まえられたね!すごい!」などと声をかけることで、お子さんに達成感も与えられるかもしれませんよ。
シール遊びをする
シール遊びは、1歳児が手指を使って遊ぶのに最適な知育遊びです。剥がしやすく安全な大きめのシールを用意し、紙や台紙に貼ったり剥がしたりする体験をしてもらいましょう。
この遊びでは、シールをつまんで剥がす動作が指先の器用さを育んでくれる効果が期待できます。貼る場所を考える過程では空間認識力が刺激され、「ここに貼るといいかな」と子ども自身が自分で考える力も養われていくでしょう。
音が出るおもちゃや楽器で遊ぶ
マラカス、太鼓、ベルなどの音が出るおもちゃは、1歳の子どもにとって魅力的な遊び道具でしょう。叩く、振るといった動作で音が出ることを経験する中で、因果関係を学びます。
また、楽器を親子で使ってリズムをとったり歌を歌ったりすると、聴覚やリズム感覚が養われるだけでなく、コミュニケーション力も高まることがあります。
パズル遊びをする
1歳児向けの簡単なパズルを使った遊びも、手指の使い方や思考力を育むのに適した知育遊びです。この時期の子どもには、木製や厚紙製の大きめのピースが少ないパズルがおすすめです。たとえば、動物や車の形をしたパズルを用意し、子どもに「ゾウさんはここかな?」と促しながら形を合わせる遊びをしてみましょう。
子どもはパズルを通して、形や色を認識する力を養います。また、ピースを動かしてはめ込む動作が、手と目の協調性や指先の発達を助けてくれるでしょう。さらに、どこにどのピースが合うのかを考えるプロセスが、問題解決能力を育むきっかけにもなりますよ。
外遊びや自然観察をする
公園に出かけて、葉っぱや草、花など自然のものを触ったり観察したりすることも、1歳児にとって重要な知育遊びとなるでしょう。
風や太陽の暖かさ、鳥の声など、自然の中でしか感じられない五感の刺激を受けることで、感受性が豊かになるという効果が期待されています。また、地面や草むらの上を歩いたりするだけでも、運動能力やバランス感覚が向上する可能性があるようです。
まとめ
今回は、1歳児におすすめの知育遊びをご紹介しました。知育遊びは、感覚の発達が促されたり、手指の器用さが育まれたりするなど、さまざまな効果が期待できます。
ボールを転がして追いかけるなどの普段何気なく取り入れている遊びも、バランス感覚や瞬発力を養うなどの知育効果につながっています。楽しさを重視しながらお子さんの興味を引き出す遊びを通じて、親子で一緒に成長の瞬間を楽しんでくださいね。
「ふたばの庭」は、北海道旭川市豊岡にある小規模保育園です。私たちの強みは、第2の家のような感覚で子どもたちに安心感を提供できる環境や関わりがあることです。
発達に合わせた遊びこめるこだわりの園庭が自慢です。保育園見学も受け付けているので、ぜひお気軽にお問い合わせくださいね。
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